冬のニドムを訪ねて

氷の造形

 教会を後にし、なおも奥へ進むとコテージ群の右手に湖が見えてきた。木立がとぎれた青空にはぽっかりと浮かんだ白い雲と冬にしてはまばゆい日差しが湖面に積もった雪と、融けかかった氷とを照らしている。もし、湖畔に面したコテージの窓から、お茶でも飲みながら眺めることができたら何も言うことはないだろう。自然に包まれた開放感を味わえるとすれば、決して高い宿泊料ではないと思う・・・が、我が家の「財務大臣」に景観に対する価値を認めてもらうのが先決のようである。

 湖に注ぐ渓流では、流れの飛沫や水蒸気が石や草(グラス)に凍り付き、おもしろいオブジェとなって楽しませてくれる。そういえば、先ほど散策してきた道の脇に角砂糖のように取り残された氷の小片があった。手持ちのデジカメでは再現できないのが残念であったが、融けかかった部分を通過する日差しが水色に輝き、幻想的な光景であった。

 

ニドムの池池の氷

池の氷2地表の氷