昨年まで全く接点のなかった本多さんとお知り合いになれたのは、インターネットを通してです。当サイトに掲載していたダンピアソン氏の記事について書き込みをいただき、その後真面目な話から砕けた話題まで、あれこれとメール交換していた次第です。ただ、ご本人がどういう方かは勿論解るはずもありません。ところが昨年末の「北国のガーデナーズ交流会」が終了したとき、私の後から「◯◯さんですか」と声をかけられ正直言って驚きました。このときは既に本多さんの秀逸なサイトを時々拝見していたので緊張の連続。収納関係のプロでありガーデニング、植物の世界にも明るい方だと理解していたので、懇親会の席上、柄にもなくグラス(grass)談義をさせていただきました。
その後も何度かメール、BBSのやりとりをしているうちに、ご自分が仕事としている収納について、NHKで放映されると聞き、ガーデナーの皆さんにもネットワークを通じて連絡。当サイトの「お知らせ」コーナーにも掲載していました。
収納術とガーデニングについて放映された二回の番組を、自分なりにまとめてみようとしたのですが、なかなか自分の頭では「収納」できず、ご本人の意図に反する解釈や理解不足もあると思いますがあらかじめご了承下さい。
学生時代は親元を離れ、狭い部屋で暮らしていたときのこと、モノを捨てられない性格だったので、空間をいかに有効に使うかということに興味を持ち始めたそうです。ここで「捨てられないモノ」とはどのレベルのものだったのだろうかという興味がわきます。およそ無精者の私などは、捨てる基準もなくその辺に散らかし放題。身動きがとれなくなってからあわてて「整理とは捨てる科学である」という屁理屈を唱えながら、次のような基準を勝手に決めてゴミステーションへ。
(1)この一年間、使わなかった書類や雑誌
(2)そこにあることさえ忘れていた書類や雑誌
つまり私の場合は、一年間は何もしていないことになりますね。単に「捨てていない」だけの話。勿論、本多さんはこのような次元の低い「捨てられない」ではなく、不必要なものを「買わず、貯めず、持ち込まず」の三原則を意識ながら、不要になったものを再利用し、残しておきたいものを上手に収納されていると推察します。
(上の三原則は、私が勝手に創作した標語。どこかできいたような言い回し?)
いざ何か作ろう、再利用しようとしても普段から意識していないと「あれを残しておけばよかった」などと後悔するにちがいありません。かといって無造作にため込んでいたのでは何のための収納かということになります。あわてて必要なものを買いに走るようでは失格。お金をかけないためには、普段から「意識」に磨きをかけておくということでしょうか。
(1)単なる再利用・・・(例)広告ちらし、不要になった書類の裏を使う
(2)素材を加工し、本来とは全く異なる目的に利用・・・(例)牛乳パックを缶詰収納に使う
(3)さらに体裁を整え、周囲との調和をはかる・・・(例)缶麦酒、ミカンの空き箱を布張りして収納ケースに使う
再利用といっても素材を加工し、実用性のあるモノに作り上げるだけでなく色や菜質的な検討を加えて周囲とのコーディネートを追求して初めて合格。自らハサミを持つことによって、また新たな発見があるので楽しみながらアイデアを膨らませることができるそうです。思わぬ苦労があっても乗り越えたときの満足感は格別ではないでしょうか。