街路樹の話

都市のみどり

 周囲にみどりが多いとされている北海道でも都市が大きくなるにつれ、市街地のみどりは相対的に少なくなっていく場合があり、中心部にはまとまった広い公園はなく、かろうじて道路の両側に街路樹が並んでいる程度です。しかしその街路樹が今に始まったことではありませんがしばしば問題になっています。見方によっては有益であり、そうではないこともあるからです。その話は後回しにするとしても、地価の高い市街地では路側の有効利用を計りつつ何かの目的を果たす役目があるのでしょうから、それに替わる方法がない限り、植えるなというのは暴論にすぎないと思います。また植栽による得失をさほど考えず、ルーチンワーク的に植えるのは暴挙といえます。
 山の中の林道を走っていると道路の両側から覆い被さっている木々たちをみて、これをそっくり都市の中に再現したくなるのは人情でしょう。確かに素晴らしいアイデアですが、少なくとも野山と都市とでは樹木が生きる環境が違いすぎます。またある人が道路を通過するときと沿線に住むときとでは受け止め方が異なるでしょうね。したがって街路樹をすべての道路利用者、地域住民に親しまれるように植栽するのは容易ではなさそうです。

みどりのトンネル1みどりのトンネル2

ふたつの「みどりのアーチ」を比べて、皆さんはなにを感じますか。

都市のみどり

あるビルの一室より、屋外のみどり(街路樹:ハルニレ)をのぞむ(札幌駅前通り)